2005年 08月 20日
※選手だった為この日の写真はありません。 今日はとうとう近畿ブロック予選の当日。車を置く場所を確保する為に集合時間より相当早目に登山研修所に到着。途中のコンビニで買った朝ご飯を食べてしばらくすると集合時間になった。今回の兵庫成年女子のメンバーは縦走専門がN谷さん、縦走クライミング兼任がかっぱのひろさん、そしてクライミング専門が私である。国体予選のあった4月には全くこのメンバーになるとは予想すらしていなかった。今回のブロック予選通過は2チームということで、本命の京都には勝てそうもないが2位はなんとか死守したい。とにかくクライミング競技の行われる今日は自分のベストを尽くすことだけを考えようと思った。でも失敗の許されないリードコンペは何が待っているかわからない。スリップなんかの不意落ちやらZクリップなんかしちゃったらどうしようとかいろいろ考えなくていいことも結局はたくさん考えてしまって競技が始まる前にお腹イタイタであった。 監督会議で決まったオーダーは京都が1番、奈良が2番でなんと兵庫県が一番最後。そしてなんと私が最後の最後になってしまった。うーーー、嫌過ぎる。。。いつも自分の実力を低く見積もり過ぎなかっぱのひろさんに自分のことはさておいて「絶対完登してください!」なんてハッパをかけてしまったが、実際オブザベに入ると「こりゃ厳しいわ」状態。おそらく12はあるだろう。それにやたら読みづらいルートだった。ルート自体が読みづらいのではなく、使わないホールドも端の方に付いてあったりしてラインがわかりづらい。パターンのある壁なもんだから「もしかしたらパターンを使ってそっちに行くの?」みたいなところもあって・・・。実際登ってみたら絶対そんなラインは有り得ないからはずしてなかったんだろうけれど、オブザベ中は本当にわかりにくかったのでやっぱりはずしておいて欲しかったなーと思った。 競技が始まった。京都のエースK中さんが登り始める。壁のちょうど裏側で待っていたのだが、静かに高度を稼いでいるようで、また観客もシーンとしてるもんだから登っていってるのかもよくわからなかった。ところどころで聞こえるクリップの音だけが辺りに響いていた。と、不意に今までの中で一番大きな音がした。どうやらフォールされたようだ。でもかなり上部まで到達しているようだった。次は京都のF西さん。さらに壁の音が聞こえない。いつもの静かできれいなクライミングが展開されているのだろう。またも観客はシーン・・・。やはり京都の二人は実力があるので悪い個所も悪く見せずに通過してしまうせいか、見ている人間にはわかりづらいのかもしれない。しばらくしてからこれまた結構上部からフォールした音がした。「この2人に完登出来ないルートということは明らかに12はあるな」と確信した。次は奈良のNewちゃん。まだ少年カテゴリーから上がりたての若くてかわいいクライマーである。あのかわいさは反則だ。一生懸命登ってる音がする。きっと一手一手力を振り絞ってるのだろう。Newちゃんのときだけ静寂を保っていた会場が結構沸いていた気がする。ちょっとじぇらしー・・・。奈良のもう一人の選手が終わって、いよいよかっぱのひろさんの出番。私もいよいよロープを付ける。途中かっぱのひろさんの気合の入った声が聞こえたが、残念ながらフォールしてしまったようだった。やっぱり厳しいルートなんだぁ。ヤバイよヤバイよ。と言ってももう逃げられない。ヌンチャクの揺れがおさまってからGOサインが出た。もうこうなったら開き直りだ。そそくさと壁の前に出る。もう一度わかりづらかったラインを確認して登り始める。しかしテンパっていたのかスタートからの2手分をいきなり飛ばしてしまう。自覚はなかったのだけど多分オブザベの時点でスタンスだろうと思い込んでいたからだと思うが、この2つのホールドが案外悪かったらしい。そんなこともつゆ知らず登っていくが、フェイス面に付いてるホールドがどれも微妙に悪い。持てないことはないけれど決して安心できるようなホールドがなかなか出てこない。「長居は無用だなー」とさっさと通過する。ようやくガバと呼べるホールドに出くわした。見上げると長いヌンチャクがなんとか手の届きそうなところにぶら下がっている。この調子だと明確なガバってこのホールドくらいかもしれんなーと思った私は先にクリップすることにした。しかし届くと思っていたカラビナが思いのほか遠く、そして長ヌンな為揺れるので一度揺らしてしまうとなかなかカラビナを捕まえる事が出来ない。捕まえたー!と思っても今度はロープがカラビナに何故か入らない。なんでなんだぁ~(T0T)「落ち着いてー!」ええーい、わかってますってー。しかし焦れば焦るほどカラビナは逃げる。やっとの思いでクリップ出来たときにはガバを持ちながら相当消耗してしまっていた。この後ルーフ地帯が待ってるというのにどうするねん・・・。ルーフ地帯に近づいてくるとホールドは先ほどのような微妙なものは減ってきて明らかなガバ連続に変わったのだけど壁の斜度が斜度なだけにこれまた長居してるとどんどん消耗していくばかり。意を決してルーフ地帯に突っ込むが抜け口のホールドを捕らえるための明確なスタンスを見つけられない。うーん、どうしよう。こうなったら手に足か?右手で持ってるハンドルのようなガバに無理矢理右足をねじ込もうとするがイマイチ決まってないような感じがした。しかし迷ってる暇はない。抜け口に待っているのはガバだ。足が切れても多分なんとかなるはずー!と思っていたのだがならなかった。抜け口のホールドを取る前に先にねじ込んだはずのスタンスが滑ってしまい、結局ホールドタッチにてフォールしてしまった。後でここを通過したK中さんに聞いたらねじ込もうとしたホールドにヒールフックしたらばっちり決まったらしい。K中さんをさすがだなーと思うとともに自分のムーブの引出しのなさを嘆くことになった。私だけ誰の登りも見てなかったので、京都の2人以外は皆この辺りでダンゴ状態なんじゃないかと勝手に想像していた。結果を聞いてもなんだか皆さん口を濁すという感じでなかなかわからなくて、「もしかして私が一番下の高度なのかー?!」と一旦落ち込む。よくよく聞いたら兵庫県はなんとか2位を死守出来たらしいということがわかってホッとした。順位はやっぱり強いK中さんがトップ、2位がなんと私で3位にF西さんとかっぱのひろさんが同着ということであった。F西さんは今回大会直前に足を怪我されたこともあって本調子ではなかったのだろう。私なんかが勝てる相手ではないと思うし。でもたとえ怪我をされていたといってもF西さんと同高度に食らい付いたかっぱのひろさんの頑張りは賞賛に値するだろう。おかげで京都にあまり差をつけられることなく1日目のクライミング競技が終了した。 他のカテゴリーは少年女子はぶっちぎりで兵庫が1位。明日の縦走でタイムオーバーさえなければ通過出来そうだ(翌日の縦走は3位だったけど無事通過!)。少年男子は成年女子とほぼ同じルートであったがスーパーボルダラーS水君がただ一人完登を果たし京都が1位、2位が奈良、3位が大阪で兵庫県は4位。明日の縦走での逆転が微妙な位置ではあるが、望みはまだなくなってはいない位置につけた。夜は参加者全員神戸にあるタワーサイドホテルで宿泊。私の役目は充分に果たされる事なく終わってしまったが、夕食で監督さんに勧められて皆さんに申し訳ないと思いつつもお酒をいただいた。食事も結構美味しく、デザートまで付いて大満足。今日いただけなかったことは自分が完登出来なかったことだけだ。あ~あ・・・。
by ponpoko129
| 2005-08-20 23:43
| 国体近畿ブロック予選
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