2007年 08月 16日
【メンバー】中山君(♂)、みっちゃん(♀)、ぽん(♀)の3名。 前日夕方発で明石を出発。大阪のみっちゃん家でみっちゃんを拾い、一路岐阜へ。 高速を下りてしばらく走ったところにある道の駅にて就寝。ここはライダーやチャリダーたちも普通にテント張ったり、地べたに寝てた・・・。なので、いつも道の駅やSAでは人目につかないような場所を探してテントを張るんだけれど、今回は普通に堂々と(それもどうかと思うが・・・)張って寝る。 起きてみると・・・空一面雲・・・。あれ~?ずっと天気良かったんじゃなかったっけ・・・。 なんか肌寒いし。明らかに沢登りのコンディションではないぞ・・・と思っていたけれど、道の駅を後にし、金木戸林道に入る頃には真っ青な空に変わり、さんさんと陽の光が降り注いでいた。 閉じられていた林道ゲート前で一旦車を降りる。ちょうどそのとき、そこに巡回パトロールのおじさんが居て話を聞くと、「一昨日も釣りの方が岩から落ちて亡くなられたんだよ」と手向けられた花を指差す。ここ金木戸川(双六谷)は釣りの人には結構有名なところらしく、また本当にこれまでたくさんの方が亡くなられてるようだ。さほどの装備がなくても結構奥地まで入って行き易いので、やはり釣り人の事故が多いらしい。 おじさんに沢登りの為にここに来たことを告げると、なんとゲートを開けてくれた。ここのゲートは鍵はかかってないらしい。ここから7kmほど余分に歩かなくてはいけないと思っていたので、かなりラッキーだった。 さらに奥まで進み、林道終点に車を停めて準備開始。してる間も、どんどん釣り師の車が入ってくるし・・・。しかもよく来てるっぽくて車の停め方もだいぶ手馴れたもの。 釣り師のモチはすごいなぁ。 準備もなんとか出来たので、3人揃って歩き出す。が、暑い。暑過ぎる。。。 早く沢に入りたい~。でも結局アプローチに2時間ほどかかり、ようやく広河原から入渓。 広河原にて。美しい流れの金木戸川。 広河原には他のパーティーもたくさんいた。双六谷本谷、小倉谷、打込谷と行き先は様々。。。 本当は広河原からも怪しげな道が打込谷出合付近まで付いていて、時間短縮に使えそうだったけど、林道終点まで車で入れたので時間もあることだし、急遽広河原から遡行してみようということになったのだった。 入渓していきなりの渡渉。水が冷たい。そしていきなりの泳ぎ。ひょえ~。。。 でもそれまでの汗だくだった体が冷やされてスッとする。気持ちいいかもー。 なんて思ってたら、次の飛び石渡渉は命からがら系。。。 かなりの緊張感で力いっぱい飛ぶ。でも荷物重いから自分が思ってるより全然飛べずで、ぎりっぎりなんとか石に引っかかったって感じ。やばかったー。いきなり喉カラカラ。。。 この後も結構緊張感が途切れさせらることなく、ヤバイ渡渉が続く。 やはり本流の流れは太く、力強い。ちょっとでも気を抜こうもんなら私ごときの体では軽く足をさらわれそうだった。渡渉の練習は現場でしか出来ないもんなぁ。関西近郊の沢でこれほどの厳しい渡渉を強いられることがほとんどなかったので、予想はしていたけれどやっぱりビビリが入ってたと思う。写真が撮れたところは安心できる箇所のみ。だからあんまり写真からは伝わらないだろうなぁ。。。 ここの岩の乗越しも結構大変だった。やっぱり荷物重いわ。。。 思わず声をあげた美しい流れ。ゴルジュ帯でも開けた明るい沢なので悲壮感はない。 なんだかんだ言いながらも、危ない渡渉もこなしつつ、もうすぐ打込谷出合だろうというところで前方に人の姿が。どうやら2パーティーに追いついたようだった。しかしここが実はド核心なのに気付くのにはそんなに時間はかからなかった。 1つのパーティーは左の激流をロープを張って渡渉しようとしている。女性がライフジャケットを着用して渡渉を試みていたが、物凄い水流にさらされて飛沫をあげ、動けなくなってる。これには見ているこっちがドン引き。。。その後も何度かトライしていたが、なかなか上手くいかずに随分苦労していた。これはないな。。。 もう一つのパーティーは若い男性3人。右の丸い釜の側壁をロープをつけてトラバースし、滝の落ち口に抜けていた。でもこれはこれでかなりヤバそう。岩がぬるぬるで滑りそうだし、もし誤って落ちてしまったら、滝の流れに巻き込まれて釜から上がってこれないかもしれない。 でもまだ現実的にはこっちだろう。ただ、誰がトップ行くの・・・? いつもなら果敢にトップを買って出るみっちゃんが、なぜか行こうとしない。というわけで、一応3人の中では一番登攀能力が高いがチキン野郎な中山君が行くことになった。 落ちた時のことを考えると、支点を取ることによって動けなくなってしまい、釜の中で脱出不可能になるだろうということで、ロープは付けるが約15mほぼフリーソロ。。。簡単なように見えた箇所でもかなり悪くて、フォローしてみて「ようこんなん行ったなー」と思うようなところが15mの間に3、4箇所あった。私とみっちゃんはフォローだけど、支点がないので落ちた時の確保のみ。後は自分を信じて行くだけ。物凄い緊張感だった。とにかく絶対落ちられない。手も足もガクガクと小刻みに震える。喉は見事にカラカラになり、唾すら出てこない。でもなんとか・・・なんとか滝の落ち口に辿り着いた。やばかったー。本当にやばかった。3人とも無事にここを通過することは出来たけれど、この後どーっと疲労感が・・・。 やっぱり写真では伝わらない・・・。私はここがこの沢の一番の核心部だと思った。 少し休憩してちょっと進むと、壊れた吊り橋が見えてきた。打込谷出合付近まで続いてる軌道跡を辿ればここに出てくるようだった。さらにこの後核心部が出てくるかもしれないけれど、ここから遡行を始めていたら、きっともっとお気楽沢登りだったのでは・・・。それほど打込谷出合までは思ってたよりも厳しかった。ここのところ好天続きで水量は多くはないはずだけれども、それでコレだったら、ちょっと増水しようもんならとても遡行できるものではないだろう。 ちょっと時間は早いけれど、1日目だし無理するのはやめて、打込谷出合を過ぎてしばらく行ったところでテントを張った。 緊張する遡行が続いたせいか、珍しくみっちゃんが「頭が痛い」と体調不良を訴え、夕食の後は早々にテントに入って休んでしまった。残された私と、焚き火大好き中山君は20時ごろまでのんびり火を眺めていた。これからしばらくは好天が続くのがわかっているので、いつもと違って安心して沢中で泊まることが出来た。
by ponpoko129
| 2007-08-16 23:40
| お気楽沢登り
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