ぽんぽこぶろぐ。①【2004.12~2010.9】

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2006年 08月 14日

2006/8/14 北アルプス縦走3日目:黒部五郎小舎~三俣山荘~(伊藤新道経由)湯俣川

朝起きると、ほとんどのテントが撤収しており、残り少なくなっていた。確かに3時半頃からガサゴソとあちこちで物音してたもんなー。しかしちょっと早過ぎじゃない?

撤収作業も終わり、いざ出発!
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こちらはまあ6時頃に出発出来るように準備。撤収作業と軽めの食事を済ませ、いざ三俣山荘へ向けて出発。結構な登りでしんどかったけど、三俣山荘のケーキセット(これがかなり美味しい。コーヒーも美味)を目標に頑張った。到着するとまだ山荘の喫茶は開いておらず、少々がっくり。しかしお腹はぺこっていたので自分たちでラーメンを作って食べる。食べ終わった頃ようやく喫茶が開店したので即ケーキセット注文。こんな山奥でこんなに美味しいケーキとコーヒーを食せるなんて本当に幸せ。。。ってこんな甘ちゃん登山でいいのか!と思われちゃいそうだけど、これから始まるサバイバルな登山の前に自分を少し甘やかしておきたかった、なんて言い訳がましいですかな・・・。
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激しいヤブ漕ぎの途中で槍を眺める。


今日の核心はここから。三俣山荘から廃道となって久しい伊藤新道を下るのだ。2年前、一度この道を登ったことがある。それは生きて帰る為に仕方なく登った。そのときは上部はちゃんと道筋もわかりやすく、楽勝で下部がかなりやばかったと記憶していたが、今回夏草が生い茂っており、楽勝と思われた上部でかなりのヤブ漕ぎを強いられた。道幅も平均台並みに狭く、たまに道を踏み抜いたりしそうになり、下りであるにもかかわらず、緊張の連続で息が上がりっぱなし。ずっとアブには追いかけられるし、熊の糞だらけだし、怖いったらありゃしない。中間部でやっと少し登山道らしくなってほっとしたのも束の間、最後の赤沢への下りはやはりやばく、何度も足を滑らせて転落しそうになる。ようやく赤沢へ出れたときは心底ホッとした。
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赤沢への下りから見た湯俣川。


しかしである。この伊藤新道はここから湯俣川の沢下りになるわけだが、2年前に来たときよりも明らかに尋常じゃない水量が轟々と流れていた。今年は雪解けが遅く、例年では有り得ないところに雪渓が多数残っており、それらがようやく解け出して莫大な水量となって今目の前の川を流れているというわけだ。
この水量を目にした中山君は一言、「登り返しやな・・・。」
私はこの言葉に正直相当がっくりきた。降りる前には「登り返ししなければならないかも」と少しは覚悟もしていた。しかし改めて現実を突きつけられると本当にどうしようもない。この水量で天然記念物である噴湯丘のある場所まで無数の渡渉をこなして無事に帰れるという自信ははっきり言ってない。もう目の前に見えてる渡渉箇所ですら渡れないぐらいの水量。2年前はこの辺りは軽く渡れたはず。渡渉の核心部はもっと下流にあるというのに・・・。七倉に下りたかったけど、これは諦めざるを得なくなった。
それなら赤沢出合から少し遡ったところにある硫黄沢の野湯に入ってから登り返したい。しかしこの硫黄沢にすら入渓出来ないくらいの水量が湯俣川を流れていた。温泉が目の前にあるというのに入れない。本当に悔しくて仕方がない。9月に入らないとこの水量は減らないだろう。今年に関して言えばこの時期に来たのは失敗だった。
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写真よりはもっとド迫力だった湯俣川の水量。


なす術もなくなったので、今降りてきた伊藤新道を登り返すことになった。私のモチは地の底まで落ちてしまい、そこから本当に足が前に出なくなった。赤沢を登るのすら辛くて、これじゃ絶対明るいうちに三俣山荘に辿り着けるわけないって感じだった。しかしこの道の途中でビバークするにも熊が恐ろし過ぎる。一体どうなるんだろうと不安に思いながら登っていたときに赤沢に流入する一本の沢を見つける。赤沢の水は鉱物がかなり混じっており、濁っていて飲めないのだけど、この沢の水が飲めるようだったら今日はここで泊まろうということになった。3人で水を味見する。ちょっと酸っぱい気もしたがなんとか飲める範囲。というわけで本日は無理をせずに赤沢と湯俣川が出合う箇所の一段上がったところにテントを張ることにした。その出合に戻る途中で私が50センチ四方の岩と相撲を取り、あわや大惨事(?)となるところであったが、肩に打撲を負っただけで済んで助かった。こんなところで大怪我しても誰も助けになんか来てはくれない。身の引き締まる思いがした。
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かなり恐ろしいテントサイト。。。


なんとか出合まで戻り、テントサイトの整地をしてテントを張る。周りを見回すといつ落石があってもおかしくないようなかなり危うい箇所。しかし他に張れるような箇所があるわけではないので仕方がない。明日は気合を入れて登り返さなくてはならない。標高差にして1500m近く。上手くいけば新穂高への下山も考えているけれど、まあこれはどうなるかわからない。脚は連日の疲れもかなり溜まってきていてパンパン。3人でマッサージ大会をして伊藤新道での夜は更けていった。
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by ponpoko129 | 2006-08-14 23:55 | お気楽山登り


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