2010年 03月 12日

2010/3/12(金) 某所ボルダー

『2月末で岩は一旦休止。3月の週末は、岩には行かずにジムで登る』と中山君と決めていた。
しかし、結局2月中に登れなかった某所の『山森センター』。

初めて取り付いた日に、ムーブは全て解決し、『少し通えば完登出来るかな』と楽観的に考えていた。
しかし、個々のムーブがある程度出来ているにもかかわらず、なぜか繋がらない。
ムーブが出来ていて、ここまで繋がらない課題というのも初めてではないかという嵌りっぷり。

『次こそは登れるはず・・・』と思いながら、1月後半から足繁く週末通った。
雨で断念せざるをえないときもあったけど・・・。
しかし、ことごとく期待は裏切られ、正直心が折れそうになっていた。

本当に私はこの課題が登りたいんだろうか。
それさえもわからなくなるほど迷走していた。
もう諦めようかとも思った。

3月の1週目まで猶予をもらっていたけど、その1週目の週末は土日とも雨。
最後のチャンスも流れてしまった。
なんだか腑に落ちない終わり方。

こんな終わり方でええんか?
やっぱりダメでも、ちゃんとケジメのトライをして終わらんとあかんのちゃうか?

というわけで、中山君に平日に単独で岩場に行くことをお願いしてみた。
勿論、あまりいい顔はされなかった。

もし何かあったときに、あの長いアプローチを自力で下りてこれるのか。
マットだって自分で全部運ぶ必要があるし、スポットもしてもらえない。
交通費にしても、兵庫から高速乗って行くわけだから馬鹿にならない。

何か自分で言い出したことなのに、いろいろ考え出すと『やっぱり止めた方がええんかな・・・』と、
正直気持ちがぐらついた。
そこまでやる必要があるのかと。

『最後は自分で決めろ』
中山君からはそう言われ、前夜の就寝直前に決めた。
『やっぱり行こう』と。

今朝目覚めた時点で、もう迷いはなかった。
『登れても登れなくても、この課題と向き合うのは今シーズン最後』
どんな結果が待ってるのかはわからないけれど、ただ納得して終わりたかった。

中山君をいつものように送り出した後、自宅を出発。
朝の通勤渋滞があるかと思いきや、案外順調に道路は走っており、10時過ぎに到着。

ここからが単独行の核心。
moonのマットにお風呂マット4枚とスタートマット、ブルーシート2枚を挟んで背負い、
レボのスポットの中に食料やストーブ、シューズやチョークポットを詰め込んで前掛けして歩き出す。

アスファルト道を歩いてるときから心が折れそうになるくらいの歩きにくさ。
山道に入ったら尚更。
スポットを前掛けしてる為、足元がほぼ見えないので、躓かないように細心の注意を払いながら、
えっちらおっちらとアプローチを登る。

20分くらいでなんとか山森ボルダーに無事到着。
全身から滝のように汗が流れて止まらない。
もちろん岩場には誰も居らず。

荷物を下ろして、早速シートやマットのセッティング開始。
落ちる場所は大体特定できるので、そこにmoonのマットを置き、
後は適当にお風呂マットやスポットを危なそうなところに並べる。

なんとかセッティング完了。
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テーピングやストレッチをした後、アップ開始。
左端の5級を登り、後は『山森センター』の後半部分をやってみる。

スタンスが切れることなく、スローパーもパシンと普通に止まった。
今日は絶対に登れるはず。
自分に暗示をかけるように、『登れる。大丈夫。』とつぶやく。

体も温まってきたので、スタートからトライ開始。
3トライ目でスタンスが切れずにスローパーを保持。
しかし、今まで右カチを取るのに使ってきた左スタンスに足を置く精度が悪く、しくじってしまった。

このムーブでは、スタートから繋げてきたとき、また同じミスをしそう。
というわけで、出来ないと思い込んでたキャンパスムーブを思い切って試してみる。
およ?こっちの方が確実・・・。
なんと最後の最後にムーブ変更。

しかし、ムーブ変更して完登を狙い始めたら、今度はスローパーは止まるものの足が切れ始める。
足が切れると左のホールディングがズレるので、上手くキャンパスの体勢に入れない。
無理矢理行こうとしても、やっぱり弾かれる。

そうこうしてるうちに、撃ち過ぎた為か、遂にスローパーさえも止まらなくなってきた。
これはやばい。暗雲立ち込めてキター。。。

一人だとペースが上手くつかめなくて、つい鬼打ちしてしまう。
なので、一旦昼休み。
お湯を沸かしてカップ麺をすする。

しばし休憩の後、トライ再開。
しかし、スローパーは止まるところまでは復活したものの、相変わらず足が切れてしまう。
すぐに後半だけ部分練習をすると・・・切れずにちゃんとスローパーも止まる。
右カチの命中率もほぼ100%。
なんで登れないのかわからない。

同じことの繰り返しで、無情に時間だけが過ぎていく。
急になんだかすごく情けない気持ちがこみ上げてきた。
こんなトライでケジメと言えるのか。
自分の無力さが本当に情けなく思えた。

今日もこのまま登れずに終わってしまうのかもしれない。
でも、登れないのならせめて悔いの残らないように、残りのトライに魂を込めて集中しよう。
そう自分に言い聞かせると、少しだけ気持ちがスッキリした。

少し休憩を挟んだ後、気を取り直してトライ再開。
下部から全てのムーブがしっくりハマッていった。

緊張のスローパーへの1手。
足は・・・切れずに残ってる。
慎重にキャンパスの体勢に入り、右カチへの1手。
止まった!!

無意識に『ガンバ!!』と自分に声を発していた。
残りのパートを慎重にこなし、トップアウト・・・
しながら、涙が溢れてきた。
今まで一緒に通ってくれた仲間や課題に対する感謝の気持ちを勝手につぶやいていた。

そして、誰もいない岩場で、1人岩の上で泣いた。
今までクライミングをしてきて、課題が登れて泣いたことなんて一度もなかった。
そんな自分を想像することも出来なかった。

この課題も、登れて嬉しい時期を通り過ぎてしまってる感があって、
登れてももう嬉しくないんじゃないかと思ってた。
でも、最後の最後まで苦しめられたこの『山森センター』の完登は、これまで感じたことのない幸福感を与えてくれた。

しばらくは、涙が止まらず、だだ流し。
誰も見てないし、まあいっかーと思いつつ、岩掃除。

撤収作業前にセルフタイマーで喜びの一枚を。
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来た時と同じように後ろにmoon、前にスポットを掛けて、岩に一礼し、岩場を後にする。
下りは上りよりも更に慎重に一歩一歩。
車まで無事下りて来れたときは、心底ホッとした。

『山森センター』が登れたら食べようと思っていたミニストップのデンマークチーズソフトを、
完登のご褒美に草津PAにてゲット。
あ~~、しあわせや~~。。。
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最高のカタチでこの課題を完結出来て、本当に嬉しかった。
これからしばらくは岩を離れるけれど、またこんな素晴らしい課題に出逢えたらいいなと思う。
あ、でもここまで苦しめられるのはやっぱりもういいかな(笑)。
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by ponpoko129 | 2010-03-12 18:29 | その他某所


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